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中村 詔司; 初川 雄一*; 木村 敦; 藤 暢輔; 原田 秀郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(12), p.1318 - 1329, 2021/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)本研究は、東大の高速中性子源炉「弥生」を用いて、放射化法によりTcの積分実験を行った。Tc試料を、気送管システムを用いて照射した。Tcの反応率は、Tcから放出されるガンマ線を測定して求めた。中性子束は、Au箔を用いてモニタした。本研究におけるTcの反応率の結果は、JENDL-4.0を支持した。
つくば特区プロジェクト6会合メンバー
JAEA-Review 2021-016, 102 Pages, 2021/11
2011年12月に内閣総理大臣によって「総合特別区域」につくば市と茨城県内の一部の地域が指定された。つくば国際戦略総合特区では、つくばの科学技術の集積を活用したライフイノベーションやグリーンイノベーションの推進による産業化を推進することを目的とし、9つの先進的な研究開発プロジェクトが進められている。その中で、核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化は、2013年10月に新たなプロジェクトと認定され、日本原子力研究開発機構をプロジェクトリーダーとして、関係機関と連携して研究開発を実施している。日本は、米国、欧州に次いでモリブデン-99(Mo)の世界第3位の消費国であるにもかかわらず、そのすべてを輸入している。海外の製造用原子炉のトラブルによる停止や、火山噴火や事故による輸送(空輸、陸送)の停止により、供給が不十分になることから、早期の国産化が強く求められている。本プロジェクトは、診断薬として用いられている放射性同位元素のテクネチウム-99m(Tc)原料であるMoの国産化を目指した技術開発である。本報告書は、第12期計画(20142020年度)に行った活動をまとめたものである。
峯尾 英章; 朝倉 俊英; 宝徳 忍; 伴 康俊; 森田 泰治
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.1250 - 1255, 2003/11
次世代核燃料サイクルのための高度化湿式再処理プロセスを提案した。本プロセスの枢要な要素技術は、ヨウ素129分離,選択的Np(VI)還元によるNp分離及び高濃度硝酸による核分裂生成物、特にTcの分離,抽出クロマトグラフィーによるMAの分離、並びにCs/Srの分離である。溶解後のウランの分離はそれに続く抽出分離プロセスの必要容量を低減するために有効である。これらの技術のうち、NpのTBP中還元速度を測定した。その結果水相中での還元速度より小さいことがわかった。また、この結果に基づいて改良したフローシートを用いて使用済燃料試験を行った結果、90%のNpがU/Pu分配工程の手前で分離されることがわかった。
中川 庸雄; 岩本 修; 長谷川 明
JAERI-Research 2002-035, 94 Pages, 2002/12
重要マイナーアクチニド核種であるAm及びAmと核分裂生成物核種Tc及びCeについて、JENDL-3.2に与えられている評価済核データを最近の測定データや評価済みデータと比較・検討を行った。その結果、データの問題点を抽出し、その改善を行った。AmとAmについてはMaslov et al.による最近の評価値が優れていることがわかり、それをさらに改善して再評価値とした。TcとCeについては、共鳴パラメータや計算に使用する光学模型パラメータの改善などを行い、連続領域の断面積も再計算し、JENDL-3.2のデータを改善した。データは10eVから20MeVで与え、ENDF-6フォーマットで編集した。今回の結果は、JENDL-3.3に採用された。
小林 捷平*
JNC TJ9400 2000-009, 63 Pages, 2000/02
本研究の前半では、長半減期を有する核分裂生成物(FP)の代表的核種であるTc-99について、まず、中性子核データの現状、評価済核データについて調査を行った。次に、京都大学原子炉実験所の電子線型加速器と組み合わせて付設されている京都大学鉛スペクトロメータ(KULS)を用いて、99Tc(n,)100Tc反応断面積を熱中性子から1keVのエネルギー領域において測定した。中性子捕獲によって放出される即発ガンマ線は、アルゴンガス入り比例計数管を用いて測定した。入射中性子束/スペクトルの測定はBF3比例計数管によって行い、捕獲断面積の絶対値は10B(n,)反応によって求めた相対測定値をTc-99の熱中性子断面積に規格化した。Tc-99試料に対する中性子自己遮蔽効果は、MCNPコードを用いた計算によって補正した。Chouらが鉛スペクトロメータを用いて測定したTc-99の中性子捕獲断面積は、本測定値より全体に高いがエネルギー依存性はよく一致している。ENDF/B-VI、JENDL-3.2の評価済核データは、5.6、20eV共鳴領域及び数100keV以上で高くなっている。本研究の後半では、鉛スペクトロメータの原理とその構築、諸特性についてまとめた。中でも、KULSの特性として(1)中性子減速時間t(s)とエネルギーE(keV)の関係(ビスマス孔:E=190/tの2乗、鉛孔:E=156/tの2乗)及び(2)エネルギー分解能(ビスマス孔、鉛孔共に約40%)に関しては共鳴フィルターを用いて実験的に求め、(3)飛行時間分析法によってKULS体系中の中性子スペクトルを測定した。一方、MCNPコードを用いてKULSの諸特性を計算した結果、全体に実験値とよい一致を示した。
井頭 政之*
JNC TJ9400 2000-008, 61 Pages, 2000/02
高速炉を用いた長寿命核分裂生成物(LLFP)の核変換処理研究のためには、核変換性能等の炉心特性を詳細に検討する必要があり、従って、LLFPの精度良い中性子核反応断面積データが必要となる。そこで本研究では、精度良い中性子核反応断面積データを得るため、重要なLLFP核種であるTc-99についてkeV中性子捕獲反応断面積の測定を行なった。測定はAuの捕獲反応断面積を標準とした相対測定とし、ペレトロン加速器を利用したnsパルス中性子源及び大型コンプトン抑止型NaI(Tl)ガンマ線検出器を用いた中性子飛行時間法で行なった。その結果、入射中性子エネルギー10600keVの範囲で、Tc-99の捕獲断面積を誤差約5%の精度で得た。今回の測定値とこれまでの測定値及びJENDL-3.2の評価値との比較を行なった結果、JENDL-3.2は1520%過小評価を行っていることが明らかになった。
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PNC TJ1309 98-001, 161 Pages, 1998/02
本報告は、昨年度に引き続き環境中に存在する核燃料サイクルに深く関連した長半減期放射性核種の分析定量法とそのレベルに関する調査研究結果をとりまとめたものである。本調査研究は1995年度から1997年度の3ケ年間で行われ、最終年度としての本年度は、学会から最新情報を入手すると共に、分析法の妥当性を確認する手法の一つであるクロスチェックを、海底土試料中の核種分析について実施した。本報告書には、以下の項目の内容が記載されている。(1)環境における放射性核種の挙動(2)放射性核種の分析法(3)学会からの情報収集(4)クロスチェック(核種分析)
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PNC TJ1621 96-001, 80 Pages, 1996/03
テクネチウム-99は、核分裂収率が高く、半減期も21万年と極めて長いため、核燃料サイクルに係わる環境影響評価上重要な核種である。環境中のテクネチウム-99は、多様な化学形(存在状態)をとるため、土壌および海洋環境における振る舞いが複雑であり、バックグラウンドレベルの把握および移行挙動の解明を行う必要がある。このため、本研究では、日本国内のバックグラウンドレベルの調査および移行挙動に係わる研究を総合的に実施する。この報告書には、昨年度からの継続"陸上生態系におけるテクネチウム-99の移行挙動"に関して、すでに報告されている文献を調査した結果を記すと共に、環境試料中のテクネチウム-99濃度の定量法に関して、化学分析の際の収率補正用のテクネチウムトレーサー(95mTC)の製造法および実際の環境土壌や堆積物試料を用いての99Tc分析のクロスチェックを実施した結果を記した。
樋口 英雄*
PNC TJ1309 96-001, 113 Pages, 1996/03
本報告は、本邦での核燃料サイクル施設の本格的稼働を間近に控えたこの時期において、核燃料サイクルとも関連した環境中の長半減期放射性核種の分析法並びにそれらのレベルを調査した結果をとりまとめたものである。本報告書は以下の項目の内容が記載されている。(1)トリチウム人体代謝モデルの検証に環境データを用いる際の問題点(2)二酸化炭素吸収剤を用いる環境中の14C測定法(3)99Tc分析のための95mTcトレーサーの製造(4)放射性降下物の最近の状況(5)環境試料中の241Pu分析(6)環境試料中の242、243、244Cm分析(7)線放射体測定のための収率トレーサー(8)クロスチェックについて
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PNC TJ1621 95-001, 112 Pages, 1995/03
テクネチウム-99は、核分裂収率が高く、半減期も21万年と極めて長いため、核燃料サイクルにかかる環境影響評価上重要な核種である。環境中でのテクネチウム-99は、多様な化学形をとるため、土壌及び海洋環境中における振る舞いが複雑であり、バックグラウンドレベルの確認及び移行挙動の解明を行う必要がある。このため、本研究では、日本国内のバックグラウンドレベルの調査及び移行挙動係る研究を総合的に実施する。この報告書には、Tcの発見の歴史、物理化学的性質、環境試料中の99Tcの分析・測定法、大気圏、陸圏および水圏における99Tc濃度レベルと挙動などに関して、すでに発表されている文献を調査評価した結果を記した。高レベル放射性廃棄物の処理・処分問題に伴う地中での地下水との相互作用の基礎研究が、多くの研究者の関心を集め報告件数が増大しているのが最近の特徴と言える。
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PNC TJ1545 95-001, 150 Pages, 1995/03
本報告では、核燃料サイクルに関連した長半減期放射性核種の分析定量法の調査研究の最終年度に当り、一昨年および昨年度の成果を踏まえ、我が国でのこの方面の最先端の研究成果を中心にまとめ上げた。本委員会委員は、環境放射能分析はもとより環境放射能動態研究の第一線で活躍されている数少ない研究者であり、委員一人一人の研究の現状を知ることは大変有意義なことと考えた。そこで各委員の環境放射能研究を歴史的背景や周辺の研究状況をも勘案して報告書としてまとめることにした。質量分析を用いた環境放射能分析については総論としての纏めのほか、99Tc、237Np分析定量への実際の適用例と報告している。そのほか、食品、人体中のトリチウム分析や液体シンチレーション法とパルス時間間隔解析法を併用した放射体の分析を纏めている。更に、これら環境放射能のバックグラウンド調査結果について最後に記述した。
高瀬 博康*
PNC TJ1281 94-008, 29 Pages, 1994/03
動的解析の手法開発として、人工バリア内が拡散支配である限り様々な条件変動やコロイド形成等の新たな現象を考えた場合にも共通して適用可能な広義拡散方程式を導出し、具体的なFEPsに対応するものとして、(1)瞬時平衡、線型吸着、溶解度限界モデル(2)真性コロイドモデル(3)擬似コロイドモデル(4)真性コロイド、擬似コロイド共存モデル(5)非線型吸着モデル(6)水理・化学条件の時間・空間的変化を考慮したモデル(7)沈殿・溶解反応の速度論的表現を加えた真性コロイド、擬似コロイド共存モデルを作成した。統計的解析としては、標準ケースからのモデル及びパラメータの変動を統計的に作成した感度解析を行った。この結果に基づき、決定論的感度解析の網羅性を補完するものとしての位置付けが明らかとなった。特に、人工バリア周辺の地下水条件が一定期間より好ましいものとなりその後に元の状態に戻った場合、ゆるみ域が核種についての化学的シンクとなり、一旦ここに沈殿した核種が条件復帰後に一気に放出されることにより、元の化学条件では見られない過渡的なピーク放出率が現れることが示された。この様な効果は、従来の決定論的な思考では見落とされていたものであり、二つの手法を併用することの利点を示す例と言うことができる。以上の結果から、人工バリアの長期的挙動に関して予想される幅広い前提条件と多岐にわたる現象を共通の手法で網羅するものとして本研究で開発した動的解法手法が有効であることがわかった。
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PNC TJ1545 93-004, 122 Pages, 1993/03
本報告は、本邦での核燃料サイクル施設の本格的稼働を間近に控えたこの時期において、環境中での核燃料サイクルとも関連した長半減期放射性核種の分析定量法を調査した結果をとりまとめたものである。各核種につき既に汎用化されている従来法はもとより、放射能測定を伴わない質量分析器を最終検出器とする最新の分析定量法についても、サーベイした。また、幾つかの核種については、分析対象物質毎に試料の前処理を詳しく記述し、実際の分析に役立つよう配慮した。
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PNC TN1410 92-035, 111 Pages, 1992/01
環境放射能分野の安全研究は、(1)環境線量に関する研究、(2)環境から人への放射性物質の移行に関する研究、(3)線量算定モデル及び国民の被ばくの算定に関する研究(4)安全評価研究の4分野で構成されている。本報告書は、平成2年度までの環境放射能分野にかかわる安全研究の5年間の成果について、「動燃における安全研究の成果 (昭和61年度平成2年度)(環境放射能分野)」として、とりまとめを行ったものである。
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PNC TJ1214 91-010, 119 Pages, 1991/10
低レベル放射性廃棄物の処分方法として、地層処分法が検討されている。地層中における核種の移行挙動の解明は、安全性評価上重要な検討課題である。岩石等に対する核種の分配係数及び実効拡散係数は、移行挙動の主要な影響因子であるが、そのデータは少ない。本研究では、岩石等に対する核種の分配係数及び実効拡散係数を測定する方法を開発することを目的として、各種岩石及びベントナイトと放射性核種による基礎的試験を実施した。得られた結果を以下に示す。(1)各種岩石(ベントナイト)に対するSUP113/Sn、SUP95/Zr、SUP95/Nb、SUP226/Raの分配係数に関する基礎データが得られた。1.SUP113/Sn分配係数:240(ml/g)..海水及び純水模擬地下水2.SUP95/Zr分配係数:7003,000(ml/g)..海水模擬地下水・100040,000(ml/g)..純水模擬地下水3.SUP95/Nb分配係数:3007,000(ml/g)..海水模擬地下水20040,000(ml/g)..純水模擬地下水4.SUP226/Ra分配係数:約30(ml/g)...海水模擬地下水・500600(ml/g)..純水模擬地下水(2)各種岩石に対するSUP134/Cs、SUP99/Tc、SUP237/Npの実効拡散係数に関する基礎データが得られた。1.SUP134/Cs実効拡散係数:10/SUP-810/SUP-9(cm/SUP2/sec)2.SUP99/Tc実効拡散係数:10/SUP-910/SUP-10(cm/SUP2/sec)3.SUP237/Np実効拡散係数:10/SUP-810/SUP-9(cm/SUP2/sec(3)pH及び共存イオンは、分配係数測定試験及び実効拡散係数測定試験における重要な影響因子である。